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「原料から製品までホーユーの品質を守り抜く最後の砦」 COLOR Creators Vol.3荒木晋

「原料から製品までホーユーの品質を守り抜く最後の砦」 COLOR Creators Vol.3荒木晋

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“COLOR YOUR HEART 心に彩りを”
ヘアカラーがもたらすのは、見た目の変化だけじゃない。
髪色とともに気持ちまで美しく染め上げ、生き生きと輝く毎日へと導いてくれる。

そんな思いのもとに多彩な色を創り出し、日々を鮮やかに彩るホーユーの社員を、私たちは「COLOR creators(カラークリエイターズ)」と名付け、ご紹介していきます。

今回のカラークリエイターは、「最後の砦」として、原料から製品出荷に至るまで、ホーユー製品のクオリティを堅固に守り続けている生産本部品質保証部品質保証1課の荒木晋。
品質に対する誠実な想い、仕事に対するプライドをはじめ、6年間のインドネシア工場(PT Hoyu Indonesia)駐在で得た知見についても語ります。

COLOR creators(カラークリエイターズ)

生産本部品質保証部品質保証1課 課長

荒木 晋

愛知県瀬戸市にある瀬戸工場、桜が丘工場にて品質保証や製造の経験を積んだ後、インドネシア工場に6年間駐在。インドネシア工場の立ち上げから稼働まで携わり、さまざまな問題解決をはじめ現地スタッフの指導・監督も行った。現在は、瀬戸工場の品質保証1課でホーユー製品の品質を守っている。

目次

化学の知識を活かしながら ものづくりの会社で働きたい

大学院で化学を専攻していた荒木。卒業後は、化学の知識を活かすべく、ものづくりの会社に入りたいと考えていた。

「大学の求人広告を見ているときに、先輩がホーユーでシエロ ヘアカラーミルキーの容器デザインを手がけたという紹介資料が出ていたんです。“すごいな!”と思って、それがきっかけでホーユーに興味を持ち、応募しました」

化学の知識を活かしながら ものづくりの会社で働きたい

入社後は品質保証部門に配属。2つの工場で、合わせて8年間勤務した。

「最初の4年間は瀬戸工場の品質保証課。次の4年間は桜が丘工場の同じ部署で、原料、中間製品、最終製品の検査をして、品質を守るという業務でした。

原料に関しては、製品設計時に決められた品質規格に適合しているか確認するために、原料メーカーから納品されたものを検査して、合格したものが製品に使われます。
製品に関しては、内容剤(製品の中身)を作ったらまた試験をして、基準をクリアしたら充填(容器に入れる)の工程へいく。その都度、検査が入ります。最終製品のチェックがOKになって初めて出荷されます」

ホーユー瀬戸工場の製造ライン

同じメーカーの原料でも、ロットが変わるたびに検査を実施するという。

「信頼できるメーカーであれば検査を徐々に簡略化する仕組みもあります。反対に、品質が不安定だなと判断した場合は、試験を厳しくしたり、メーカーを見直したり、臨機応変な対応をしています」

品質保証部門での8年間を経て、桜が丘工場の製造部門に6年間携わった。

「内容剤の調製から充填、包装ラインまでを担当していました。品質保証上ではどういうところが大切なのか、製造部門でその知識が活かせました」

ホーユー瀬戸工場の製造ライン

自ら学びながら進めていったインドネシア工場の立ち上げ

品質保証部門、製造部門で経験を積んだ荒木は、生産統括室を希望。そこで海外赴任への準備を進めることになる。

「当時、中国の蘇州工場(朋友化粧品(蘇州)有限公司)とタイ工場(Hoyu Cosmetics (Thailand) Co., Ltd.)が既に立ち上がっていた中で、新たにインドネシア工場を立ち上げるプロジェクトが始まったばかりでした。
生産統括室は、海外現地法人を含めていろんな部門を統括しているので、“今までの知識を活かしながら、新しいことにトライできるチャンスだ! もし『海外に行ってほしい』というリクエストがあったら行きたい!”という気持ちでした。特に自分から海外赴任を希望することはなかったですけど、“私が推薦をもらえるんだろうな”と覚悟を持ちながら働いていました(笑)」

インタビュー中の荒木

生産統括室では、さまざまな視点で物事を見ながら業務を進めるスキルが必要とされた。

「現地法人での生産のとりまとめ、国内との調整、生産の統括ですね。どの製品をどの工場でいくつ作るのか、そのとりまとめをいろいろな部門と連携しながら、本部をまたがって調整しながら、工場の立ち上げを進めていきました」

インドネシア工場立ち上げのための出張で、現地に足を運ぶたびに、日本のあたりまえが通用しない現実を目の当たりにすることも。

「特に苦労したのは、パッケージの品質がなかなか安定しないことですね。そこは勉強したつもりですけど、現地でも苦労しました。
日本のメーカーに『この仕様でこういうものを作って』と発注すれば、その通りのものが納品されるんですけど、インドネシアでは商品パッケージのデザインの色がバラバラだったり、汚れていたり、そもそも納品数が足りなかったり……。日本に戻っていろんな部門を訪ねて、先輩や仲間に教えてもらいながら、できる限りの勉強をして知識を蓄えました」

海外のBigen商品

写真左:中南米で販売されているBigen、写真右:中東で販売されているBigen MEN'S BEARD COLOR(男性の髭用カラー)

この時期、特に勉強したのは、「パッケージの色の出し方」と「品質基準」だと話す。

「パッケージのつくりに関して、私は専門外なんですけど、インドネシアに行ったら仕事を選んでいられないですからね。お客さまは商品パッケージに載っているモデルの髪色を見て購入するので、そこは忠実に再現できるように勉強しました。
それから、ホーユーの品質基準がどれくらいのものなのかを知っておかないと、品質にバラつきがあってはならないし、商品を手に取ったお客さまが“なりたかった色にならない”ということも絶対にあってはならないので」

インタビュー中の荒木

海外でカルチャーギャップを体験しながらも色・品質にこだわる日々

1年間の準備期間を経て、2017年にインドネシア工場へ赴任。言葉や文化が異なる地で奮闘する日々が始まる。

「実際に赴任してみたら、いろいろなことが違いましたね。材料の品質もそうですが、国が変わると行政の仕組みも変わるので、やっぱり日本の常識が通用しないんだなと痛感しました
インドネシアでは、ある日突然、薬事法のルールが変わるとか、ルールが変わったのにお役所の対応が追い付いていないとか、法律が決まっていないのに現場だけが動いちゃっているとか(笑)。そういうことがあるので、常にお役所の動向に目を光らせながらやっていました」

インタビュー中の荒木

赴任前からの懸案だったパッケージの品質問題にも引き続き対応した。

「いざ、インドネシアの材料メーカーに『この品質でお願いします!』と言っても『ホーユーさん厳しいね』と、なかなか理解が得られなかったんです。一緒に駐在した仲間と『ホーユーの品質はこんなもんじゃないよね』というこだわりを持って、メーカーをまわりました。
最終的に取引が決まったメーカーにはとことん付き合ってもらって、納得のいく色ができるまで一緒に作り上げて、なんとか軌道に乗せました

中東で販売されているBigen MEN'S BEARD COLOR(男性の髭用カラー)

インドネシア工場に赴任した日本人は荒木を入れて3名。大勢の現地スタッフを指導・監督する業務も含まれる。

「ホーユーの品質基準を理解してもらうために、がんばりました。まずは、現地スタッフのみなさんにサンプルを手に取ってもらって『ここまではいいけど、ここからはダメだよ』とバラつきの具合を説明しました。
それから、製造中の異種混入を防ぐ説明をするために、『こういうところに気をつけてやってください』と実際に自分がやって、見てもらって、写真を撮って、ビデオを撮って、マニュアルを作る、ということもやりましたね」


そうやって少しずつ、着実に、現地スタッフとの信頼関係を築いていった。

「時間をかけて品質の大切さを伝えていきました。現地スタッフのトップの方がとても優秀で協力的だったので、その方を中心に理解を得て信頼関係を築いていきました。ホーユーの品質を理解してもらえたことは、一緒にやってきてうれしかったですし、やりがいがありましたね」

インタビュー中の荒木

荒木が日本でコツコツと蓄えた知識が役に立つ場面も。

「今の日本では使われている方は少ないですが、海外では粉末タイプのヘアカラーがまだまだ主流なんです。でも粉末の製剤は意外と難しくて、原料を均一に混ぜても粒子の大きさや密度の違いで、振動を与えるとバラバラになってしまう側面があるんです。
私がホーユーに入社した当初、まさに粉末の品質検査を担当していたので、その技術やノウハウもインドネシア工場に伝えることができたてよかったと思います」

日本で今も販売されている粉末タイプのビゲン。その歴史は昭和32年発売の「ビゲンホーユー」に遡る。

日本で今も販売されている粉末タイプのビゲン。その歴史は昭和32年発売の「ビゲンホーユー」に遡る。

先輩が築いてきたホーユーの高い品質を守り継承していく

ホーユー瀬戸工場(愛知県瀬戸市)をバックに

瀬戸工場(愛知県瀬戸市)をバックに

インドネシア赴任から6年、荒木の誠実な対応がしっかりと実を結び、いよいよ帰国することに。

「最後の一年は、私が指示をしなくても現地スタッフの方々が『こういう改良をしたほうがいいんじゃないか』『こういう仕組みに変えたほうがいいんじゃないか』と、自主的にミーティングや提案をする体制ができていたんです。だから、安心して任せて帰ってくることができました。でもやっぱりお別れするのは寂しかったですね。最後はみなさんが泣いてくれて、ありがたかったです」

インドネシアから日本へ帰国する際、現地スタッフがプレゼントしてくれた似顔絵とパズル

インドネシアから日本へ帰国する際、現地スタッフがプレゼントしてくれた似顔絵とパズル

現在は、生産本部品質保証部品質保証1課で、「最後の砦」として品質を守っている。

工場は、1日に何十万本と生産していますけど、お客さまにとっては、その中の1本が重要なので。その1本でお客さまの“こういう色になりたい”という期待に応えないといけない、ということを肝に命じています。

忙しい時期には、ほかの部門から『早く結果を出してほしい』とか『早く出荷したい』という要望がありますけど、『検査は妥協しないで』と常々課員に言っています。
世の中には不正の問題が出まわっていて、そこにはいろんな原因があると思うんですけど、最終的にお客さまの信頼に応えるために品質保証業務は絶対に妥協しちゃいけない。
どんなことがあっても決められたことをしっかりやる、ということは徹底しています」

ヘアカラー商品の品質保証業務

最後に、ホーユーの“未来”に対する想いを聞いた。

「DX(デジタルトランスフォーメーション)やAI(人工知能)など、世の中の技術が進んでいく中で、最新のものはどんどん取り入れていくべきだと思うんですね。
品質保証部門でも、製造部門でも、時代に合った効率的な生産、検査をしていくことが課題になってくると思います。

でも、根本にあるのは、これまで先輩方が培ってきたホーユーの高い品質を守り、継承していくこと。その取り組みは変わるべきではないと思っています。新しいやり方を取り入れながらも、大切なホーユーの精神を未来に繋いでいく体制を作っていきたいです。そのためにも自分が持っている知識は惜しみなく後輩に伝えていこうと思っています」

あなたにとっての心の彩りとは?

「お客様の期待に応え続ける品質」

――工場にとっては何十万本も生産しているうちの1本でも、お客様にとっては手に取ったその商品1本がすべてです。過去、現在、未来も、ホーユーの高い品質を守り続けていきたいので、“応える”ではなく、“応え続ける”としました。

あなたにとっての心の彩りとは?

LICOLO編集部よりあとがき

先輩方が守ってきた品質を守り続けていくという情熱をひしひしと感じたインタビューでした。「荒木さんのような社員がいるからこそ、ホーユーの商品の品質は保たれているんだ」と背筋が伸びる思いでした。ホーユーにはヘアカラーに熱い想いをかける社員がたくさんいます。一人一人が違う役割を持ち、個性を発揮しながら活躍しています。

COLOR creators Vol.1では、メンズビゲン、ビューティーン、シエロなどのヘアカラーの商品企画に力を注いできたホーユー社員が想いを語っています。ぜひご覧ください!

COLOR creators Vol.2では、ヘアカラーやカラートリートメントなど数々の商品の製剤を手がけてきたホーユー研究員が想いを語っています。ぜひこちらもご覧ください!

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