白髪が生えても、
黒髪をあきらめない時代へ
ヤーバサンタエキスを
用いた白髪改善・予防研究
ホーユーでは「ステルビン」というフラボノイドの一種が 白髪改善効果および予防効果を有する可能性を発見し、 そのステルビンを含む植物を探したことがきっかけで、 ホーユーのヤーバサンタに着目した白髪改善研究がスタートしました。
ヤーバサンタとは
ヤーバサンタはハーブの一種で、北アメリカ(主に西側)からメキシコのバハカリフォルニア州までの地域に生息しています。イエルバサンタとも呼ばれており、スペイン語で「聖なるハーブ」と称されています。アメリカ先住民は民間療法の薬として、ぜんそくや気道感染症、傷、骨折、痛みなどの治療に使っていました。現在、ヤーバサンタの一部の種は、ハーブティーやサプリなどに使用されています。
ヤーバサンタの強み
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白髪改善
色素細胞・色素幹細胞を活性化させ、白髪が改善
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白髪予防
抗酸化作用で外部ダメージから色素幹細胞を保護し、白髪を予防
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育毛促進
毛を太くすることで育毛を促進
ヤーバサンタに着目した白髪改善研究に15年以上取り組み、複数の論文を発表!
ホーユーでは、髪色のもととなるメラニン産生効果が期待できる成分のスクリーニングを、約3,000種の天然由来成分にて実施しました。
その過程で、「ステルビン」というフラボノイドの一種が白髪改善効果に貢献する可能性を発見しステルビンを含む植物を探したことがきっかけで、ヤーバサンタに着目した白髪改善研究がスタートしました。以降、研究成果について複数の学会発表、論文投稿を行っています。
ヤーバサンタの中でもステルビンを多く含む種はごく一部!
ヤーバサンタは約10種に分類されますが、全てのヤーバサンタにステルビンが含まれているわけではありません。ホーユーではヤーバサンタの分析を行い、特にステルビンが多く含まれている種がヤーバサンタの中でも、エリオジクチオン・アングスチフォリウム種であることを確認しました。
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ヤーバサンタ(エリオジクチオン・アングスチフォリウム種)は5,000~5,500フィートの乾燥した斜面という過酷な環境でしか育たないことが知られており、ヤーバサンタの中でも希少な種だと考えられています。
白髪になるメカニズム
白髪になる原因と改善のメカニズム
毛髪は、毛根の奥深くにある毛球部で毛母細胞が分裂、増殖、分化し角化することでつくられます。髪色を決めるメラニンは、 同じく毛球部にある色素細胞でつくられます。毛髪がつくられる過程で、この色素細胞が産生したメラニンを毛母細胞に受け渡すことで、毛髪に色がつきます。
メラニンが産生できなくなったり、メラニンが受け渡されないと白髪になります。
用語解説
用語解説
毛幹:毛髪のうち、頭皮から出ている部分
毛根:毛髪のうち、頭皮の中にある部分
バルジ領域には、下記の2種の幹細胞が存在します
毛包幹細胞:毛母細胞を産み出す、色素幹細胞を維持する環境を作る
色素幹細胞:色素細胞を産み出す
毛球部は、毛髪をつくる場所で、下記の2種の細胞が存在します
毛母細胞:毛髪をつくり出す
色素細胞:メラニンを産生する(メラニンは髪色を決める)
白髪になる仕組みと、黒髪に戻る白髪/戻らない白髪の違い
白髪になる仕組みには3パターンが存在します。
色素細胞が機能低下している場合
色素細胞のメラニン産生機能低下により白髪になっている場合、色素細胞がメラニンを産生する機能を活性化することができれば、白髪の途中から色がついて、「短期」で黒髪に戻る可能性があります。
色素細胞が機能停止している場合
色素細胞が機能停止している場合、バルジ領域に存在する色素幹細胞を活性化できれば、次の毛周期でメラニン産生機能を有する色素細胞を新たに産み出し、白髪が黒髪に戻る可能性があります。
補足:毛髪は生え変わるまでの間、毛球部の色素細胞が分裂して増えることはあっても、色素幹細胞が色素細胞へ分化し、供給されることはありません。
このため、パターンBは次の毛周期でないと白髪が黒髪に戻りません。
用語解説
毛周期:1本の毛髪が生え変わる周期のことを指します。人により周期は異なりますが、おおよそ3~5年といわれています。
色素細胞と色素幹細胞が枯渇している場合
色素細胞と色素幹細胞が枯渇している場合、メラニンを産生することや新たに色素細胞を産み出すことが不可能であるため、白髪が黒髪に戻ることは期待できません。
POINT
一度白髪になった毛髪でも“色素細胞の機能が回復する”か、“色素細胞を供給する色素幹細胞が存在”すれば、再度メラニンを産生し、黒髪に戻る可能性があります。
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毛髪の色素細胞、色素幹細胞が枯渇しているかどうかを確認する方法はありません。
白髪1本1本により状態が異なります。
ヤーバサンタの強み1
白髪改善
1.色素細胞の活性化による改善
毛球部の色素細胞の機能が低下している毛髪に対して、ステルビンは毛球部の色素細胞に作用し、メラニンを産生する機能を活性化します。
パターンAのような白髪の改善を確認しています。(図①)
2.色素幹細胞の活性化による改善
毛球部の色素細胞の機能が停止している毛髪に対して、ステルビンはバルジ領域の色素幹細胞を活性化することで、白髪が抜けた次の毛周期にメラニンを産生できる色素細胞を産み出せるようになります。
パターンBのような白髪を改善します。(図②)
毛髪のメラニン産生を
活性化する効果が高い
ヤーバサンタは、メラニン産生を促すために必要な細胞間コミュニケーションに用いられる4つのシグナル全てを活性化させることを確認しています。
白髪改善の試験結果〜ヒトでの検証〜
白髪改善効果があった毛髪は、根元から途中にかけて黒やグレーにはっきりと変化
5名の被験者に対し、ヤーバサンタ配合製剤を1日2回、半年間塗布し、白髪の変化を毛髪1本ずつ研究員の目視によって評価しました。
その結果、5名の被験者全員で、最短2週間から3か月以内の間に白髪改善効果が確認されました。
効果があった毛髪は、根元部分が黒もしくはグレーに変化しました。
被験者5名全員で塗布開始から、最短2週間〜3ヶ月以内に白髪改善効果を確認
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毛髪の色素細胞、色素幹細胞が枯渇しているかどうかを確認する方法はありません。
白髪1本1本により状態が異なります。
塗布開始6カ月で統計学的に有意な白髪率(全被験者の平均値)減少を確認
ヤーバサンタエキス(エリオジクチオン・アングスチフォリウム種)を6カ月間頭皮全体に塗布し、被験者の特定部位の白髪率を測定。塗布開始時と比較して1カ月、3カ月、6カ月と徐々に減少し、塗布開始6カ月で統計学的に有意な白髪率(全被験者の平均値)減少が認められました。また一部の被験者では、塗布開始3カ月以降から改善が見られました。
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毛髪の色素細胞、色素幹細胞が枯渇しているかどうかを確認する方法はありません。
白髪1本1本により状態が異なります。
ヤーバサンタの強み2
白髪予防
ヤーバサンタの高い抗酸化作用により、白髪予防も期待ができる
ヤーバサンタ(エリオジクチオン・アングスチフォリウム種)に多く含まれるステルビンは、高い抗酸化作用により、日光など外部より受けるダメージから色素幹細胞を保護、白髪予防につながります。
白髪増加率が緩やかになることを確認
ヤーバサンタエキス(エリオジクチオン・アングスチフォリウム種)を1年間継続して塗布したところ、白髪の増加が抑えられる傾向が確認されました。
11名の被験者を対象に比較した結果、塗布していない期間と比べて、塗布していた期間の白髪の増加率(平均)が低くなりました。
このことから、ヤーバサンタエキスには白髪予防の効果が期待できることがわかりました。
POINT
継続的に塗布することによりヤーバサンタエキスの高い抗酸化作用が白髪予防にも繋がりました。
ヤーバサンタの強み3
育毛促進
使い続けることで毛髪が太くなる
さらに、ヤーバサンタを6カ月使い続けると毛髪が太くなることが確認されています。
このことから、ヤーバサンタは髪を作る毛母細胞にも作用すると考えられます。
育毛促進の試験結果〜ヤーバサンタエキス塗布による検証〜
毛髪の太さが約5%アップしたことを確認
<試験概要>
被験者:10名
使用方法:ヤーバサンタ(エリオジクチオン・アングスチフォリウム種)エキス6か月間塗布。
評価方法:フォトトリコグラム法による有色毛の毛髪径測定
POINT
ヤーバサンタエキスにより、毛髪が太くなりました。

研究の沿革
総合研究所 先端技術研究室
主に白髪・頭皮を対象に基礎研究を実施。その中で白髪を黒髪に戻す白髪改善について研究を行った結果、ヤーバサンタを見出した。ヤーバサンタの白髪改善効果の検証およびそのメカニズム解明、社内外ヒト試験を複数実施。
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伊藤 健
ヤーバサンタヒト試験を担当。これまで代謝物に関する基礎研究に従事。
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神谷 江美
これまでに、白髪・頭皮を対象にした基礎研究に従事。
白髪研究で、ヤーバサンタの効果を検証し、ヒトでの効果を実証した。

白髪改善研究の取り組みは15年以上前から
2006
後にヤーバサンタ発見につながる白髪改善研究が始まる
約3000種の天然由来成分から、毛髪のメラニン産生効果が
期待できる成分のスクリーニングを実施
2007 ステルビンが優れたメラニン産生効果を有することを発見
2009 ヤーバサンタの種類によってステルビンの配合量が異なることを見出す
2010 ヒトにおける白髪改善効果を複数の試験で確認
2014 外部試験において白髪改善効果を確認
2016
国際学会にて成果を発表
「ヤーバサンタエキスの毛髪化粧品原料としての有用性」
2018
論文化
「Reduction in human hair graying by sterubin, an active flavonoid of Eriodictyon angustifolium」
2022 社員を対象にした製剤化レベルでの検証にて白髪改善効果を確認
この動画のポイント