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【ホーユーの取り組み】パラリンアートコンテストを開催しました!

【ホーユーの取り組み】パラリンアートコンテストを開催しました!

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今回はLICOLOの運営元であるホーユーの、心の彩りあふれる取り組みを紹介していきます。

ホーユーのコーポレートスローガン"COLOR YOUR HEART"「心に彩りを」には髪の美しさを通して心からの豊かな美を創造・提供していきたいという想いが込められています。

ホーユーは2023330日に創立100周年を迎え、今までの感謝の意とともに、次の100年ももっと多様で、自由で、彩り豊かな世界にするためにパラリンアートコンテストを開催しました。

目次

パラリンアートとは

障がい者アーティストのアート作品(絵画・デザイン等)を企業等にアート利用してもらう活動をパラリンアートという団体が行っています。採用されたアート作品に対しては報酬が支払われ、障がい者の多くが抱える現状を改善していくという社会貢献事業です。

創業者理事の松永氏は、32歳の時に上京し訪問リハビリの仕事を15年間されていた中で障がい者の方々が絵を書くのが好きで、書いては絵が溜まっていくという状況に心を痛めたそう。
その絵を何とか活用できないかという想いでパラリンアートという仕組みを作られたそうです。「障がい者がアートで夢を叶える世界を作る」をコンセプトに障がい者アーティストとひとつのチームになり、アート事業を行われています。

障がい者が夢を叶えられる世界を応援。

ヘアカラーはいつの時代も、なりたい自分になるための最も身近で効果的な方法として沢山の人々に愛用されてきました。
ホーユーは髪を染めることを通じてワクワクした気持ちを届け、人の心をも彩り続けてきました。

今までの感謝と、これからも「お客様の人生を豊かにするお手伝いをしたい」「社会をさらに彩っていきたい」という想いからホーユーはパラリンアートを応援しています。

ホーユー佐々木社長

ホーユー株式会社

佐々木社長

今年私たちは創立100周年を迎えました。
ホーユーの100周年のコンセプトである「100HEARTS,100COLORS」をテーマとし「感謝・多様・自由・彩り豊かな世界」をキーワードとして作品募集を行い、障がい者の方々から彩り豊かなアートをたくさん応募いただきました。
応募されたアートを多くの方にご覧いただき、自由に表現することの素晴らしさを感じていただきたいと思います。

そして、これからも私たちの"COLOR YOUR HEART"というコーポレートスローガンのもと、ヘアカラーを通じて皆様の心に彩りを届け続けていきたいと願っています。

100 HEARTS, 100 COLORS」を描く アートコンテスト

202212月から20231月にかけてアートコンテストを開催。個性的で素晴らしい作品を121件も応募をいただき、最終審査までホーユーの社員で投票し受賞作品を決定させていただきました。

選ばれた最優秀賞、優秀賞、入賞の3作品は100周年の記念品等にも使用させていただきホーユーの100周年を盛り上げていただいております。

最優秀賞「彩りの心」作者:クモ

作品に対する想い
ヘアカラーの楽しさ、感謝の心や明るい気持ちを沢山表現してみました。見てくださった皆様が明るい気持ちになってほしいです。

ホーユー パラリンアート「彩りの心」

優秀賞「ハートの集まり」作者:AngelRabbits(親子合作)

作品に対する想い
作者本人である息子は重度の知的障がいですけど、ときどき気が向いた時にくるくる線で絵を描きます。ある時描いた絵がハートの形だったので、合作者である父が柔らかく彩色しました。
息子はとても温厚でデイサービスでも人気者で、みんなの集まりを表現しました。

ホーユー パラリンアート 「ハートの集まり」

入賞「前を向いてなりたい自分に」作者:あゆみ

作品に対する想い
なりたい自分を忘れない様に前を向いてその時その時の色々な自分になれる様に強くて鮮やかな色合いと画風にしました。

ホーユー パラリンアート「前を向いてなりたい自分に」

受賞者3名へインタビュー それぞれの色に対する想いとは

クモさん

まずは最優秀賞「彩りの心」を作られたクモさんにインタビューさせていただきました。

ホーユー パラリンアート 受賞者インタビュー

絵を描くことが気持ちの表現方法


――絵を描くようになったきっかけはなんですか?

クモさん
子どもの頃から言葉で気持ちを伝えることが得意ではなかったんです。それで気持ちや感情を絵やイラストとして思いのままに形にしていました。
その時々の感情によって、作風や色みが大きく変わります。絵を描くと頭の中がすっきりするので、1番描いていた時期だと一週間に1作品を作っていました。

ホーユー パラリンアート受賞者インタビュー

クモさんの過去の作品

ヘアカラーに助けられた感謝の気持ち


――どうしてパラリンアートに申し込もうと思ったのですか?

クモさん
今まで描いてきた絵が周りの人から独特と言われることが多く、自信がありませんでした。誰かに理解を得られたらいいなと思いパラリンアートに登録してみたものの、やはり勇気が出ずなかなか作品の応募はできませんでした。

ホーユー パラリンアート受賞者インタビュー

――今回のコンテストテーマ「100 HEARTS, 100 COLORS」、「感謝・多様・自由・彩り豊かな世界」を見てどう感じましたか?

クモさん
今回のアートコンテストのテーマを見て、ヘアカラーに助けられた感謝の気持ちをイラストで表現したいと思って挑戦してみました。
もともと髪を染めることが好きで、環境が変わるタイミングでナーバスな気持ちになっているときには毎回髪を染めて明るい気持ちにしていました。特に、新しい職場になるときは人見知りをしてしまったり、言葉が出ないことが多いのですが、髪を明るく染めることで気持ちも明るくなり話しやすくなるんです。お気に入りだったのはグリーンの髪色です。
なので、今までヘアカラーに助けられた感謝の気持ちや明るい気持ちを表現しました。

ホーユー パラリンアート受賞者インタビュー

最近の作品はデジタルで作られているそう。

個性をオープンにして笑顔が増えた


――ヘアカラーやホーユーに対してどのような印象を持たれていますか?

クモさん
ヘアカラーで個性を表現することは素敵なことだと思っています。
私の絵は独特だと言われることが多いので、中学校の美術の時間にはいわゆる普通の絵を描けなくて周りの絵を真似して描いていました。自分の絵は出さないようにしていたんです。その時は常に窮屈な気持ちがありました。
でも、自画像の課題があった時に個性を出して自分の絵を描いてみたんです。友だちにはやはり奇抜と言われましたが、美術の先生には評価いただけました。

それ以来、人に迷惑をかけなければ個性は隠す必要はないんだと思うようになりました。個性をオープンにすることで得られる感情があるし、笑顔も増えました。髪色も自分の好きな色に挑戦しています。

パラリンアート受賞者インタビュー

――今後チャレンジしてみたい作品はありますか。

クモさん
今回の応募作品をきっかけにもっと明るい絵を描いていきたいと思いました。今までは感情を発散するための暗い絵が多かったのですが、明るい絵を描くことで自分の気持ちも明るくなりました。

――今後の目標を教えてください。

クモさん
自信をもって表現ができていけたらいいと思っています。まだ自信があるわけではないですが、今回このような賞もいただきましたしどんどんイラストの応募もしていきたいと思います。

パラリンアート受賞者インタビュー

クモさんにとって“色”が持つ力とは

人の気持ちを動かしてくれることだと思います。
グリーンだと気持ちが落ち着きますし、オレンジや黄色で明るい気持ちになります。私は文章を読むのが得意ではないのですが、青い文字で書かれた文章は読みやすいんです。
色で見え方が大きく変わるのですごいなと思いますね。

AngelRabbits(親子合作)―お父様

次に優秀賞「ハートの集まり」を作られたAngelRabbits(親子合作)のお父様にインタビューさせていただきました。

パラリンアート受賞者インタビュー

息子さんが線を描きお父様が色付け


――絵を描くようになったきっかけはなんですか?

AngelRabbits
お父様
私自身、幼少期から引っ越しが多く新たな環境でうまくいかなかったときに絵や漫画を描いていました。高校でも油絵が好きで、大学でも絵のクラブに入りました。
4
月から高校1年生になる息子は重度の知的障害ですがたまに面白い線を描いてくれる時があり、その線に私が着色をしています。

パラリンアート受賞者インタビュー

息子さんといっしょにお絵描きをする様子

――息子さんとは普段どのように過ごされていますか?

AngelRabbits
お父様
息子は私のことが大好きで、抱き着いてきたり膝の上にごろんとしてきたりします。とても穏やかな子で、息子が通っているデイサービスの先生や年下の子供たちから好かれています。息子のまわりに人が集まってくるので、今回の絵もそのイメージをハートの色に表現しました。

――今まででお気に入りの作品をお知らせください。

AngelRabbits
お父様
「生き物たち」がお気に入りです。息子が描いた線を見た瞬間に森の生物だ!と思ったのですが、回転させると海の生物だ、深海の生物だ、と線を見ただけで色々な生物のように見えたんです。生き物として線が生きていることを感じました。

パラリンアート受賞者インタビュー

パラリンアート受賞者インタビュー

生き物たち

発達障害があってもかわいい子ども


――息子さんとの日常を「うさぎおやこ」の4コマ漫画にされているそうですね。

AngelRabbits
お父様
姉の娘もいるのですが、娘が小学生の時に小学校の同級生に息子のことを揶揄され娘が悲しんでいたことがありました。それをきっかけに、“発達障害があってもかわいい子どもなんだよ“ということを伝えたくて4コマ漫画を連載し始めたんです。

最初はFacebookでリアルの知り合いにkindleで発売したことを発信し、そこで段々と口コミが広がり一時はkindleのノンフィクション漫画カテゴリで2位になりました。
たくさんの人に見てもらえたことがとてもうれしいですし、娘も力づけられたようです。
>「うさぎおやこ」などの作品が紹介されているAngelRabbitsHP

――今回のコンテストテーマ「100 HEARTS, 100 COLORS」、「感謝・多様・自由・彩り豊かな世界」を見てどう感じましたか。

AngelRabbits
お父様
まさに息子のためにあるテーマだと思いました。生き物は同じような方向に進化すると環境が変わった時に死んでしまいますよね。
人間はいろいろな性格を持っていて、息子が個性を持っている。世の中がいろいろな変化があることに対応していくために息子が生まれたと思っています。それがいろいろな色や多様性になっているという意味でそう感じました。

パラリンアート受賞者インタビュー

――社会の皆さんに知っていただきたいことはありますか。

AngelRabbits
お父様
どんな個性があってもかわいいということ、発達障害は個性のひとつということを伝えたいです。
息子が生まれてから、色々な人が支えあって生きていくのが人間ではないかと感じています。
さらに、昨今の戦争やコロナ貧富の格差などの問題がありますが、人々の争いがなくなり分断がなくなるといいなと考えています。現在は、脱炭素化社会を目指す「脱炭素化支援機構」に勤めておりますのでエネルギーをどんな人でも等しく使えるような社会になり、優しい世界になっていくことを願っています。

パラリンアート受賞者インタビュー

お父様にとって“色“が持つ力とは

息子との合作を作るようになってから、息子の線を見て色でどう表現するかとても考えるようになりました。息子の気持ちは何か、線に合う色は何か、毎回すごく考えています。
大学時代は写実的な絵を描いてかっこよく本物に似せるように描いていたのですが、そういう絵は写真でいいじゃんと今は感じています。
色の表現を考えることによって絵に対しての考え方も大きく変わりました。

あゆみさん

最後に入賞「前を向いてなりたい自分に」を作られたあゆみさんにインタビューさせていただきました。

パラリンアート受賞者インタビュー

身近なものから色を着想


――絵を描くようになったきっかけはなんですか?

あゆみさん
記憶がないくらい小さいころから絵が好きでした。学校では勉強をせずに机や教科書に絵を描いていたこともあります。お母さんも絵が上手なので、一緒に描いたりしていました。

――今まででお気に入りの作品を教えてください。

あゆみさん
通っていた調理学校のガラスの壁に描いた絵がお気に入りです。周りの友だちや先生にも好評でした。
動物が好きで、猫や鳥を飼っているのですがその子たちをモチーフに描いた絵もお気に入りです。

パラリンアート受賞者インタビュー

調理学校の壁の絵

パラリンアート受賞者インタビュー

鳥と女性

――作品のこだわりは何ですか?

あゆみさん
こだわりは色です。今回の作品では色々な色を使いたかったのですが、ただの虹色だとありきたりだなと思い、黒をベースに強いグラデーションや色の混ざりを意識しました。
色は身近なものから発想して描いていて、果物やお花から着想を得たり、昆虫の「ニシキオオツバメガ」の羽の色も参考にし印象に残る色を作りました。
一番気に入っているところは後頭部で髪が結われているところです。髪が流れている感じを色も調和するように表現しています。

パラリンアート受賞者インタビュー

――今回のコンテストテーマ「100 HEARTS, 100 COLORS」、「感謝・多様・自由・彩り豊かな世界」を見てどう感じましたか?

あゆみさん
自分の自由を表現するために髪を染めることで気分が上がった経験を思い出しました。作品にはその時の楽しかった気分を表現しています。
仕事で髪の色に制限があることも多いですが、インナーカラーでこっそり自分の好きな色を挑戦していました。インナーカラーだと地毛の色とカラーの部分の対比がかっこいいなと思います。お母さんも赤のインナーカラーをしていて、とてもかっこいいんです。

パラリンアート受賞者インタビュー

――ホーユーに対してのイメージはどのようなものでしたか?

あゆみさん
やはり白髪染めのイメージはあります。最近、白髪が生えてきて落ち込んでいたのですがLICOLOのサイトで白髪を抜くことはよくないと知りました。お母さんの白髪も抜いていたりしたので、抜くのはやめようと思いました。

あゆみさんにとって“色“が持つ力とは

線画が得意だと思っているので白黒の絵ばかり描いていました。色を塗ることによって失敗してしまうのが怖かったんです。
でも、今回納得するまで色を塗ったことで色が与える印象の力を感じました。これからも積極的に色付けをしていきたいと思っています。

LICOLO編集部よりあとがき

今回3名にインタビューを行わせていただき、作品に対する想いや今回のコンテストテーマに対する想いを聞いたことで作品の見え方が変わりました。
みなさんからも、さらに素敵な作品に見えているのではないでしょうか。

このインタビューを通して、ヘアカラーが人々の心に彩りを与えられていることを再認識できましたし、これからも社会を彩るようなお手伝いをしていきたいと感じました。

最後に、クモさん、AngelRabbitsお父様、あゆみさん、インタビューにご協力いただき多くのお話を聞かせていただきありがとうございました。

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