小麦アレルギー患者の診断精度を向上する新規抗原「α/β gliadin MM1」を発見

小麦アレルギー患者の診断精度を向上する新規抗原「α/β gliadin MM1」を発見

 藤田医科大学 医学部 総合アレルギー科とアレルギー疾患対策医療学講座(所在地: 愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1番地98 学長:湯澤由紀夫) とホーユー株式会社(所在地:愛知県名古屋市東区徳川一丁目 501番地 社長:佐々木義広)は、小麦依存性運動誘発アナフィラキシー(wheat-dependent exercise-induced anaphylaxis : WDEIA)の新規抗原「α/β gliadin MM1(Tri a 21.0201) 」 を 発見 しました。 ※1
 本抗原の特異的IgE抗体測定は、WDEIAの診断精度を大きく向上すると期待されており、ホーユー株式会社のアレルギー受託解析サービスで検査を受けることが可能です。

■新規抗原「α/β gliadin MM1」の発見による診断精度の向上
 小麦依存性運動誘発アナフィラキシー(WDEIA)は、普段は小麦を摂取しても発症せず、運動や非ステロイド性抗炎症薬の服用などの 二次的要因が加わることでアレルギー症状 が誘発される、成長してから発症した小麦アレルギー患者に多くみられる病型です。 一般的に 診断に使用される 「ω-5 gliadin」特異的IgE抗体検査では、WDEIA患者の約80%に対して陽性診断が示されていますが ※2、 約20%は検出されないことが課題でした 。
 今回発見した「α/β gliadin MM1」特異的IgE抗体は、その残り約20%のWDEIA患者でも検出され、 既存 検査との併用で、これまで診断がつかなかったより多くのWDEIA患者を診断できることが期待されます 。

※1:Aoki Y, Yagami A, Sakai T, Ohno S, Sato N, Nakamura M, Futamura K, Suzuki K, Horiguchi T, Nakata S, Matsunaga K. Alpha/Beta Gliadin MM1 Is a Novel Antigen for Wheat Dependent Exercise Induced Anaphylaxis. Int Arch Allergy Immunol . 2023;184(10):1022 1035.

※2: Morita E, Matsuo H, Chinuki Y, Takahashi H, Dahlström J, Tanaka A. Food dependent exercise induced anaphylaxis importance of omega 5 gliadin and HMW glutenin as causative antigens for wheat dependent exercise induced anaphylaxis. Allergol Int . 2009;58(4):493 8

詳細は、プレスリリースをご確認ください。

プレスリリースはこちら

ページ上部へ