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【動画解説】頭皮マッサージの方法と効果!【基本・白髪予防・リフトアップ】
2022.10.28
ヘアケア
「頭皮マッサージ」と聞くとどんなイメージを持つでしょうか?
「しないよりはした方が頭皮や頭髪に良さそうだけど、いつやったら良いの?」「どこをマッサージするの?」「そもそも、何に効くの?」という疑問を持つ方が多いかもしれません。
頭皮マッサージの最大のメリットは「血行をよくする」こと。頭皮の血の巡りを良くすることは、実はリフトアップや白髪の予防、コリの解消など、心身のコンディションに良い影響があると言われています。
今回は、自分でできる頭皮マッサージの方法や効果について国際毛髪皮膚科学研究所の井上哲夫先生に教えていただきました。
頭皮マッサージの効果
井上先生によると、頭皮マッサージには様々なメリットがありますが、なかでも“血行促進”と“リラックス効果”が二大効果としてあげられるそう。その効果を感じやすいのは、“頭頂部”を中心とした頭皮マッサージのようです。
井上先生
毎日少しずつでも揉みほぐすことで血行不良は改善し、頭皮に多くある自律神経を調整するツボを刺激することでリラックス効果も得られるようになるのです
血行促進
頭頂部からこめかみにかけての頭皮を触るとパンと張っている人が多いのではないでしょうか。
顔と頭は一枚の皮膚で繋がっているため、歳を重ね、顔の皮膚が重力で下がってくることにより、頭皮も合わせて引っ張られ、特に頭頂部が張っている状態になる人が多いのです。この張りが血管を圧迫しているため、頭皮を柔らかくすることで血流やリンパの流れの改善に繋がります。
リラックス効果
生活の中でストレスや緊張感を感じると、頭皮が張るということもあります。頭皮には自律神経を調整するツボがいくつもあるので、そのツボを刺激することで緊張感が解け、リラックス効果を得られます。
白髪予防
加齢やストレスから引き起こされる頭頂部の皮膚の張りは、血液やリンパの流れを滞らせ、頭髪に必要な栄養素や酸素が行き届かない原因にもなります。黒く、太い健康的な毛髪を維持するためにも、頭皮の張りは解消しておくのが良いでしょう。
リフトアップ
頭皮の血流が滞っていると、老廃物もなかなか流れていかず、顔のむくみの一因にもなります。頭皮マッサージをすることで老廃物の排出をスムーズにし、顔のむくみの解消やリフトアップに繋がります。
毛穴の汚れをとる
肌同様、頭皮も毛穴が詰まっていると頭皮ニキビやフケなどトラブルの元になりがち。頭皮用のクレンジングジェルを使って頭皮マッサージを行い、その後シャンプーで洗い流すと、毛穴の老廃物や皮脂が洗浄され、スッキリします。
毛穴の汚れがとれることで、血行促進にも繋がり、ハリやコシのある髪の毛へと導きます。
- クレンジング前:
- 頭皮には皮脂があり、テカリが見られる。毛穴には皮脂、角質などの老廃物が溜まっている
- シャンプー後:
- 頭皮の皮脂は洗浄されているが、毛穴の老廃物は一部残っている
- クレンジングジェルで頭皮をマッサージしてシャンプーをした後:
- 頭皮の皮脂、毛穴の老廃物も洗浄されている
毎日できる!基本の頭皮マッサージ
動画を見ながら…LET’S TRY!
1:はじめに、こめかみの上に手を置き、置いた場所の頭皮を頭頂部に向かって動かします。
【ポイント】指をふんわり曲げて、気持ち良いと感じるくらいの力加減で頭皮を動かしましょう。
2:1分ほど同じ場所を揉んだら、後頭部方向へ指1本分位置をずらし、同じように頭皮を集めるように揉みほぐします。
【ポイント】当てている指を頭皮に擦らせないこと、滑らせないことが大事。摩擦を与えないよう、指でしっかり頭皮をグリップして円を描くように動かします。
3:1分間同じところを揉んだら、さらに後頭部側に指をずらし、もう1分ほど同じように頭皮を頭頂部に向かって動かします。
4:1分ずつ合計3カ所の場所を揉みほぐして終了!
井上先生
頭頂部の皮膚のハリをほぐして血行促進を目的にしたマッサージなので、頭皮を頭頂部に集めるイメージで行いましょう。
3分ほどのマッサージですが、頭頂部のハリをほぐすことで、頭部から顔までの血行が改善され、上半身のコリや疲れの解消にも繋がります。頭頂部の皮膚の柔らかさが、こめかみより下の頭皮と同じくらいの柔らかさを目安にすると良いですよ。
では、毎日の頭皮マッサージはどのようなタイミングで行うのが良いのでしょうか。
井上先生
基本的には夜、頭皮を清潔にした後、つまりシャンプーで髪の毛を洗い、しっかりとドライヤーで乾かしたタイミングが良いでしょう
井上先生によると、揉みほぐすときに頭皮が汚れていると、毛穴に汚れをつまらせる原因にもなり、また、入浴後は血行が良くなっているので、このタイミングで頭皮をマッサージすることでより効果が実感しやすくなるためとのこと。
また、このときに育毛剤などを使うのも良いが、これはマストではないそう。
井上先生
もし使うのであればペプチドや有効な生薬が入っているものがおすすめですが、育毛剤も成分以前に正しく使い続けることが重要なので、効果を実感するためには頭皮マッサージと合わせてまず1カ月は継続してみてください
頭皮の血行が良くないと、髪の毛に栄養がいかないだけでなく、上半身の血行不良にもつながり、体のコリなど不調の原因になることも。継続してやるためにも、まずはシンプルな基本の頭皮マッサージを実践してみるのがおすすめです。
白髪予防のための頭皮マッサージ
井上先生
白髪の主な原因は、血行不良により毛髪に栄養や水分が行き渡らなくなり、メラニン色素が不足することです。
白髪対策の頭皮マッサージでは、血液を送り出す臓器の中でも特に重要な役割をしている腎臓・膀胱・肝臓系の機能を向上させることを目的にツボを指圧していきます。また、合わせて白髪の要因の一つとされる自律神経の乱れを調整するツボも一緒に押していきます。
動画を見ながら…LET’S TRY!
1:まず“百会(ひゃくえ)”というツボを探します。指で顔の真ん中から頭頂部までなぞり、次に耳たぶの裏から頭頂部へ指をなぞって交わった場所が“百会”。少し凹んでいるのが目安です。
2:“百会”を後ろ側に引くように指で押しながら1分ほどマッサージしましょう。
【ポイント】少し痛みがあるかもしれませんが、“いた気持ちいい”くらいの強さで押しましょう。
3:“神庭(しんてい)”というツボを探します。これは眉間の中心の延長線上で、髪の生え際から1センチほど頭頂部にずらしたところにあります。
4:神庭を起点に、両手の指を1本ずつ後ろへずらしながら、合計3カ所、それぞれ30秒ほどマッサージします。
リフトアップのための頭皮マッサージ
井上先生
頭と顔は一枚の皮膚で繋がっていますから、顔のリフトアップにも頭皮マッサージは効果的です。
顔がたるんで見えるときは、むくみの影響があると考えられますので、水分や老廃物を排出させる機能を向上させるツボを中心にマッサージしていきましょう。いずれのツボもリンパの流れを改善し、顔や頭の血行促進につながり、継続的に行うことでリフトアップも期待できます。
動画を見ながら…LET’S TRY!
1:耳のまわりにあるツボ、“三焦経(さんしょうけい)”を指4本で押さえ、1分程度指で円を描くようなイメージで回しながら揉みほぐします。
2:1分経ったら、指の幅分後ろ側に指の位置を移動し、同じように揉みます。このマッサージを耳のまわり3カ所ほど、それぞれ1分ずつ繰り返します。
3: “三焦経”と合わせてマッサージすることで、よりリフトアップを期待できる“天窓(てんそう)”というツボを押します。首筋と喉仏が交わっている場所が“天窓”です。このツボを指2本で押さえ、1分ほど優しくマッサージ。
4:反対側も同様に1分ほど揉みほぐします。
【ポイント】頭皮からは少し離れますが、“三焦経(さんしょうけい)”とセットで“天窓”を刺激することで、緊張がほぐれ、フェイスラインがスッキリ見えます
血行促進や自律神経を整えることが期待できる頭皮マッサージ。白髪や薄毛など毛髪トラブルへの対策だけでなく、顔をはじめとした上半身にも良い影響を与えてくれるので、継続的にするのがおすすめです。わざわざ時間をとらずとも、テレビを見ながらなど気軽にできるマッサージばかりなので、1日の終わりにリラックスしながら実践してみてくださいね。
監修
一般社団法人 国際毛髪皮膚科研究所 理事/所長
井上 哲夫先生
東京理科大学卒業後、総合化粧品メーカーに入社。ヘアケア・スキンケア商品の研究開発部長を経て、国際毛髪科学研究所を設立。東洋医学を美と健康に応用する「脱毛ケア」「頭皮ケア」のオーソリティとして、現在までに全国各地のがん診療拠点病院および7000店以上の理美容店、その他各種医療セミナーで講演・指導実績を持つ。
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- 【出典】kou、Mills、ペイレスイメージズ1(モデル)、Luce / PIXTA(ピクスタ)
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